最もヨーロッパの香りがするのがサクソンフラワーのデザインではないでしょうか。
一手一手の筆の流れ,深みのある色合いはサクソンフラワーならではのものです。
ただ近年この手描きによるサクソンフラワーは衰退の一途をたどり
安く大量に生産されるプリントの製品がほとんどを占めるようになってきました。
陶磁器会社も優秀なペインターを養成する余裕もなくなり
技術的な継続が途絶えてしまいそうな状態にあります。
サクソンフラワーの技術は上絵付けの基本のすべてが入っております。
一歩一歩丁寧に論理的に学習する事が大切で,
その上にイメージや色彩表現を入れていくと美術的な作品へと進めることができます。
素晴らしいアンテークのサクソンフラワーの器を見ますと
作者の色彩表現や筆使いのエネルギーが感じ取れ、
その当時にタイムスリップした感覚にさせてくれます。
自分のこれから描くサクソンフラワーも数百年後の人たちに
同じ感じを与える事が出来るようがんばりたいと思います。
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